死亡事故では加害者と被害者それぞれの「過失割合」が争いになるケースが多数あります。
過失割合とは交通事故の加害者と被害者それぞれの責任の度合いです。被害者の過失割合が高くなると、相手に請求できる賠償金の金額が割合的に減額されます。
死亡事故で保険会社から提示された過失割合が低すぎるとき、弁護士に相談すれば適正な数値に修正できる可能性があるので、一度ご相談下さい。
今回は死亡事故の過失割合を決定するときのポイントを解説していきます。
1.死亡事故で被害者の過失割合が高くなりやすい理由
死亡事故では被害者の過失割合を高くされる可能性が高くなります。被害者がすでにこの世にいらっしゃらず、自ら事故の状況について説明できないからです。
通常の交通事故の場合には、被害者と加害者双方の言い分を聞きながら事故の状況を確認します。加害者が嘘をついていたら被害者が訂正するでしょう。
しかし死亡事故の場合、被害者が口をきけないのを良いことに加害者の主張によって事故状況が決定されがちです。そうなると、それを前提にお互いの過失割合が算定されてしまう可能性が高くなります。
また保険会社が過失割合の「修正要素」などをきちんと適用せず、被害者側に過大な過失割合を割り当てるケースも少なくありません。
このような事情があるので、死亡事故では被害者側の過失割合が高くされやすい傾向があり要注意です。
2.適正な過失割合を認定させるには
被害者側が正しい過失割合をあてはめさせるにはどうすれば良いのでしょうか?
まずは弁護士に相談をして、適正な過失割合の認定基準を把握しましょう。過失割合については法的な基準があるので、まずは保険会社が適切に基準を適用しているかチェックすべきです。
また加害者が虚偽を述べているかどうか確認すべきです。相手が嘘をついている可能性がある場合、弁護士がドライブレコーダーの動画内容を分析したり事故現場を確認しに行ったり当時の加害者の供述調書や実況見分調書を確認したりすれば、正しい事故状況を明らかにできる可能性があります。
このように事故の正確な状況を把握するとともに適正な過失割合の基準をあてはめることにより、被害者に割り当てられた過大な過失割合を修正できる可能性が高くなります。
死亡事故では損害賠償金の金額が大きいので、過失割合を1割修正すれば何百万円、場合によっては1,000万円以上の差額が発生するケースも少なくありません。
金沢でご家族を死亡事故で亡くされ保険会社の主張する過失割合に納得できない方がおられましたら、お早めにご相談下さい。